カナダの旅
ゴールデンの町で約半年間暮らした後、観光シーズンが訪れる前に思い切って退職を決意し、約3週間にわたるカナダ横断の大冒険へと出発した。旅は西のビクトリア、バンクーバーから始まり、カルガリー、トロント、ケベック、モントリオールを経て、最東端のニューファンドランド・セントジョンズまで続いた。

ビクトリアのホエールウォッチング
ビクトリアは北米有数のホエールウォッチングスポットであり、4月から10月にかけてシャチ、ザトウクジラ、コククジラ、ナガスクジラなど様々なクジラが観察できる。ジョージア海峡とフアン・デ・フカ海峡の交差点に位置し、豊かな海洋生態系を誇る。観光客は快適なクルーズ船やスピードボートに乗り、迫力あるクジラのジャンプを間近で楽しめるほか、アザラシ、アシカ、ハクトウワシに出会えることもある。海洋生物学者によるガイド付きツアーもあり、より深く海の生態系を学ぶことができる。ビクトリア港周辺にはシーフードレストランやカフェも多く、自然と街並みを楽しめる理想的な観光地だ。

バンクーバー
バンクーバーは壮大な自然と都会の魅力が融合した街であり、周囲を山と海に囲まれた絶好のロケーションを誇る。スタンレーパークは広大な森林と海岸沿いの遊歩道があり、原生の自然環境が保たれている。野生動物の観察が楽しめ、渡り鳥やコヨーテに出会うこともある。夏にはブリティッシュコロンビア大学の裏手にあるヌーディストビーチでリラックスできる。また、バンクーバーには多くのアジア系住民が暮らしており、本格的な各国料理を味わえるのも魅力。特にインド料理は絶品だ。

ルイーズ湖
ルイーズ湖はターコイズブルーの氷河湖と周囲の壮大な山々が特徴で、カナディアンロッキーを象徴する景勝地の一つだ。夏にはカヌーやハイキングを楽しみながら、湖面や氷河を眺めることができる。冬には湖が凍結し、スケートやアイスウォークが楽しめるほか、スキーリゾートとしても人気がある。湖畔に建つフェアモント城風ホテルは、ヨーロッパの宮殿を思わせる豪華な雰囲気を醸し出している。湖の色は氷河の融水に含まれる岩粉によるもので、日差しを受けると幻想的なブルーグリーンに輝き、「世界で最も美しい湖」と称される。

バンフ
バンフはカナディアンロッキー観光の中心地であり、壮大な山岳風景、湖、温泉が魅力のリゾート地だ。サルファー山のゴンドラに乗れば、圧巻のパノラマビューが楽しめる。周辺にはルイーズ湖やモレーン湖など、絵のように美しい湖が点在し、四季折々の自然が満喫できる。また、バンフは野生動物の楽園でもあり、エルク、ヘラジカ、グリズリーベアなどが生息している。年間を通じて訪れる価値のある観光地だ。

カルガリー
カルガリーはアルバータ州最大の都市で、「カウボーイの街」として知られる。毎年7月に開催される「カルガリースタンピード」は、ロデオや馬術ショーなどが楽しめる大イベントで、多くの観光客を魅了している。市内中心部にはカルガリータワーがそびえ立ち、カナディアンロッキーの美しい景色を一望できる。夏の観光シーズンには、バンフやルイーズ湖の宿泊施設が満室になることが多いため、カルガリーを拠点に観光するのも良い選択肢だ。

トロント・トミートンプソンパーク
トミートンプソンパークはトロント市内にある自然保護区であり、湿地や湖岸の景観が広がる。人工半島として造成されたこのエリアは、その後エコパークへと生まれ変わり、300種以上の鳥類が生息するバードウォッチングの聖地となっている。遊歩道を歩いたり、自転車で湖岸沿いを走ったりしながら、オンタリオ湖の壮大な景色を楽しめる。都市の喧騒から離れた静寂なオアシスとして、写真愛好家や自然愛好家に人気のスポットだ。

ナイアガラの滝
ナイアガラの滝は世界三大瀑布の一つであり、壮大なスケールの滝が圧倒的な迫力で流れ落ちる。ホースシュー滝、アメリカ滝、ブライダルベール滝の3つで構成されており、「霧の乙女号」クルーズに乗ると、滝のすぐそばまで近づき、水しぶきを浴びる体験ができる。冬には凍った滝が幻想的な氷の彫刻のように輝き、また違った美しさを見せる。周辺には展望タワー、カジノ、テーマパークなどの観光施設も充実している。

モントリオールのカトリック遺産
モントリオールはカトリックの歴史が色濃く残る街であり、多くの荘厳な教会が存在する。特に、カナダ最大の教会「サンジョゼフ礼拝堂」は、壮大なドームと美しいステンドグラスが特徴だ。また、「ノートルダム大聖堂」はゴシック様式の建築と豪華な内装で知られ、訪れる者を魅了する。旧市街には歴史ある修道院や教会が点在し、フランス植民地時代の文化遺産を感じることができる。

ケベック旧市街
ケベック旧市街は北米で唯一城壁が残る都市であり、ヨーロッパのような雰囲気が漂う。シンボルである「フェアモント・シャトー・フロンテナック」は丘の上にそびえ立ち、世界で最も写真に撮られるホテルの一つとされる。石畳が続くプチ・シャンプラン通りには、可愛らしいショップが並び、散策に最適だ。四季折々の美しさがあり、一年中観光客を魅了する歴史都市だ。

ニューファンドランド・セントジョンズのバードウォッチング
セントジョンズ近郊の海域は、世界有数のバードウォッチングスポットである。特に「ウィットレスベイ生態保護区」には、100万羽以上の海鳥が生息し、パフィン(ツノメドリ)、ストームペトレル、カモメの群れを間近で観察できる。4月から9月がベストシーズンで、一部のツアーではホエールウォッチングや流氷鑑賞も楽しめる。手つかずの自然環境が残るこの場所は、写真愛好家や自然愛好家にとって至福のスポットである。

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