こんにちは、エドモントン(Edmonton)
エドモントン——ここは、かつて私が暮らすことを考えた最初の街。
カナダに来たばかりの旅人が最初に泊まる場所、それはたいていユースホステルだろう。
HI Canada はカナダ国内に展開するユースホステルチェーンで、設備が整い、料金も手頃で、静かで清潔な環境が整っている。
この先の旅でも、私は何度もこのホステルに泊まることになるかもしれない。
会員登録すれば宿泊費の割引が受けられる。特に夏の旅行シーズンに宿泊料金が跳ね上がるとき、その割引はありがたいものとなるだろう。積み重ねれば、旅費の節約にもつながる。

この街にはアルバータ大学があり、生活環境は非常に充実している。大学周辺には多くの賃貸物件があり、アルバイトの機会も豊富だ。ここでは学生が多く、学生活動も盛んなため、日々の暮らしは活気に満ちている。また、West Edmonton Mall(北米最大のショッピングモール)や空港周辺、そして冬にはRabbit Hill Snow Resortなどのスキー場でも短期の仕事が見つかる。

さらに、アルバータ州はカナダ国内で消費税と所得税が最も低い地域の一つであり、生活費を抑えやすいのも魅力だ。

交通手段としては、**バスとLRT(ライトレール)**が市内と郊外を結んでいる。
長期滞在するなら、Arc Cardを購入すると運賃の割引を受けられる。
短期間の滞在なら、ユースホステルやコンビニで回数券を買い、バスを利用するのも良いだろう。

ただし、この街の冬は極寒だ。
気温はマイナス30度以下になることもあり、防寒対策は必須。
ダウンジャケット、スノーブーツ、保温手袋、毛糸の帽子などをしっかり準備し、凍結した道の歩き方も心得ておかなければならない。
それでも、私はここに留まらなかった
凍てつく冬の朝、私はエヴァンズバーグから列車に乗り、エドモントン駅に降り立った。
車窓から広がる街の景色は、どこまでも平坦だった。
私の故郷、台北のように山々に抱かれる安心感はどこにもない。
果てしなく続く冬の大地は、記憶の中の緑豊かな山並みをより鮮明に浮かび上がらせた。
エドモントンの冬は、凍りついた詩のようだった。
寒風の中で低く唸り、雪霧の中で沈黙する。
窓の外は静寂に包まれ、銀白の世界が広がっていた。
大地は深い思索に沈み、喧騒も華やぎも消え去り、ただ雪が降り積もる。
何層にも重なる白は、まるで無垢な絵画のようだった。
北緯53度の冬は、容赦なくすべてを凍てつかせる。

ドアを開けると、寒風が狼のように襲いかかる。
骨の髄まで食い込み、容赦なく魂を噛み砕こうとする。
私は思わず首をすくめ、吐息が白い霧となり、一瞬で消えていく。
足元の雪を踏みしめる音だけが、静寂の中に響く。
道端の樹木はすでに葉を落とし、枯れ枝は灰色の空を指し示していた。
彼らはまるで、時の流れを刻む無言の証人のようだった。

ノース・サスカチュワン川は氷に覆われ、その流れを止めていた。
橋の上では、数羽のワタリガラスが欄干にとまっている。
彼らの黒い羽が雪景色の中に鋭いコントラストを描く。
低く響く鳴き声は、冬に取り残された詩の断片のようだった。
私はウォルターデール・ブリッジの上に立ち、街を見下ろす。
高層ビルは黙してそびえ、ガラス張りの外壁は灰色の雲を映していた。
まるで、無言の哲学者が静かにこの凍てつく国を見守っているかのように。
エドモントンの冬は、単なる寒さではなかった。
それは、魂を貫くほどの静寂だった。
街の中心部では、コートの襟を立てた人々が急ぎ足で通り過ぎていく。
あたかも、冬の冷たさから一瞬でも逃れようとするかのように。
雪の上に落ちる街灯の光は長い影を引き、まるで時の余白を描いているようだった。
昼間でさえ、太陽の光は鈍く、重い雲の隙間からかすかに漏れるだけ。
それはまるで、この世界が最後に残したわずかな温もりのように。
夜が訪れると、街はさらに静寂を増した。
東京のネオンも、台北の喧騒も、ニューヨークの不眠のざわめきさえも、ここでは遠い幻のようだった。
エドモントンの冬の夜は、時が止まったような光景だった。
それでも、この静寂には別の美しさがあった。
雪がすべてを覆い、世界は純粋で透明になった。
足跡ひとつひとつが、白銀の大地に刻まれる詩の一行のようだった。
私はこの街と並んで立ち、この静寂とともに在った。
エドモントンの冬は長く、春が訪れるのは4月になってから。
それまでの間、すべてが雪の下で眠り、ただ春の訪れを待ち続ける。
だが、この長い冬の中には、別の時間が流れている。
それは、世界と、時と、そして自分自身との静かな対話だった。
翌朝、私は旅館のそばの教会に足を踏み入れた。
主日礼拝に集う人々の多くは、かつて香港からこの地に渡ってきた留学生だった。
若き日に夢を抱き、異国で学び、やがてこの街に根を下ろした彼ら。
時が流れ、彼らの髪は白く染まった。
彼らの物語は、まるで川のように、さまざまな源流からこの地へと流れ込み、交錯していた。

ユースホステルで、中国・山東から来た青年と出会った。
彼は家族の移住を夢見て、妻と子を祖国に残し、一人この地で学んでいた。
異国の寒さとは、気温だけでなく、心に刻まれる孤独の重さでもあった。
旅館の近くで、台湾の牛肉麺を見つけた。
湯気の立つ一杯は、台北の味そのものだった。
この麺の味は、ただの食事ではなく、故郷そのものだった。

それでも、私はここに留まらなかった。
雪はまだ降り続け、風はまだ吹いていた。
私は、旅を続ける。

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