影の下に眠る翡翠の詩—ルイーズ湖

旅の始まり 七月の朝。夏とはいえ、カナデ…
旅の始まり 七月の朝。夏とはいえ、カナデ…
旅の始まり—バンフへ 深夜2時、Goldenの暗…
僕はダメだけど、未来を見つけた あの日、…
キッキングホースに浮かぶ雪 空は晴れ渡り…
ルイーズ湖へ 車輪は、静かに曲がりくねっ…
春の訪れとともに目覚めるバンフ。ゴンドラに乗り、弓川や町の景色を一望し、雪解けの山々が織りなす美しい模様を目にする。ここは四季折々の風景が楽しめるだけでなく、働く機会も豊富な地。私はこの奇跡の地を訪れながらも住む決断をせず、今も心に残る後悔がある。だからこそ、夢を抱く者にはぜひこの地での生活を体験し、その魅力を存分に味わってほしいと願う。
夜の帰途、疲れの中ふと仰げば、幻想の極光煌めく。カメラ握り友と静かな谷へ駆け出し、太陽風と地磁気が紡ぐ青緑紫の奇跡が永遠に心刻む一夜であった。その瞬間、夢と現実が溶け合い、心は静かに震えた。奇跡的夜。
カナダのゴールデンにあるキッキングホース・マウンテンでのスキー旅行を描いた物語。初心者の主人公は何度も転びながらも、その過程を楽しみ、旅の醍醐味を感じていく。ゴンドラから見下ろす銀世界、山頂で味わうホットチョコレートとプーティン、そしてフィルムカメラに収める絶景——旅の一瞬一瞬が心に刻まれる。最後には冬の終わりを感じながら、旅と人生の共通点を見出し、「次の旅では何が待っているのだろう」と未来に思いを馳せる。
冬のゴールデンは、深い雪に包まれ、静寂が支配していた。ワタリガラスの鳴き声と貨物列車の響きだけが、時間の流れを告げる。凍りついた川の下では水が流れ続けるように、この町の歴史もまた消えずに息づいている。百年前、清帝国の動乱により、多くの人々がここで鉄道を築き、そのまま冷たい大地に眠った。雪に覆われた町の中で、私はその記憶を見つめ、春の訪れと共に再び現れる歴史の姿を思った。